ナレッジ管理 (KM) とは?

ナレッジ管理は組織内でナレッジ、リソース、情報を収集、使用、配布するための統合的なアプローチです。

私たちは経験から学びます。新たな課題に直面し、成功、失敗することで、将来、同じような課題に立ち向かうための能力が向上します。残念なことに、経験によって進歩するのは従来、本人だけに限られていました。私たちは自分自身の経験から学び、他の人々は同じことを繰り返すしかありません。しかし、ナレッジ管理にはこれをすべて変革する力があります。

ナレッジ管理では、組織の従業員の集合的なナレッジと経験を蓄積、取得できる単一の IT システムを構築することで、従業員の間で専門知識を共有します。それにより、効率の向上、意思決定能力の向上、迅速で精度の高い問題解決が可能となります。

さらに、ナレッジ管理はイノベーションの促進にも役立ちます。共有されたアイデア、経験、最新情報に容易にアクセスできるため、従業員は、必要なリソースを得て既成概念にとらわれずに考え、重要な文化的変革を行い、進化するビジネスニーズにうまく対応できるよう組織を変化させます。

また、ナレッジ管理は、従業員がより効果的に仕事をする方法について高度なインサイトを提供するため、従業員離職率の低下にも役立ちます。

しかし最も重要なのは、ナレッジ管理によって、企業は競争力を保てるということです。使いやすいツールを通して経験と情報を共有することで、企業はより柔軟でインテリジェントになり、課題を容易に発見して迅速にイノベーションを起こす準備が整います。

効果的なナレッジ管理は実質的にあらゆる組織に多大な利益をもたらす可能性がありますが、このようなシステムのニーズは、次のような特定のイベントによって必要性が生じるまで認識されないことがよくあります。

  • 買収や合併により、体系化されたナレッジの必要性が生じ、チームが専門知識を共有することが促される。
  • 重要な従業員の退職や離任により、伝承するべきナレッジを取り込む機会が生じる。
  • 今後の採用において新入社員のトレーニングを支援する。

実用的なナレッジ管理システムを確立するための標準化された手順は存在しませんが、以下のステップは、一般的なナレッジ管理プロセスを示しています。

ナレッジの取得

顧客の要求に応える者は、顧客の問題や問い合わせを解決した副産物として記事を作成します。
ナレッジ管理のプロセスを示すグラフィック

ナレッジの構造化

記事の作成にはテンプレートやフォームを使用します。それにより、ナレッジベースが一貫性のある、利用しやすい形に保たれます。

ナレッジの再利用

関連性のあるナレッジベース記事を相互にリンクさせると、ユーザーがより詳しい解決策を探すことができます。

ナレッジの改善

ユーザーはナレッジベース記事を継続的に調べながら、定期的にレビューし、フィードバックを提供し、将来の反復作業に向けて可能な改善を図ります。

ナレッジ管理による従業員エクスペリエンスの向上

従業員は、同僚のエクスペリエンスを向上させることのできるインサイトや、ナレッジを共有する機会があれば、満足感が得られ、定着率が上がる可能性が高くなります。それにより、コラボレーションの強化、意思決定の迅速化、組織内の効率向上が可能になります。

オンボーディングプロセスにおけるナレッジ管理

より良いオンボーディングエクスペリエンスは従業員定着率と生産性を向上させます。ナレッジ管理は、オンボーディングと従業員のナレッジ共有を改善するための手軽で簡単な方法です。これは、新入社員が自分に期待されていることを明確に把握し、業務を完了するための最善の方法を学び、やるべきことを達成する手助けをしてくれる人を判断するのに役立ちます。ナレッジベースは、包括的なシステムのツアーと手順の実施により、オンボーディングをスピードアップし、プロセスを簡素化します。

従業員ジャーニーにおけるナレッジ管理

従業員ジャーニーには、従業員が求人への応募から退職までの雇用期間中に踏むすべてのステップが含まれます。そこでは重要な瞬間が特定され、従業員ジャーニーの向上に役立ちます。重要な瞬間には入社初日や、初めてのパフォーマンス評価、場合により昇進などが含まれます。ナレッジ管理では、従業員が各ステージで必要とする情報が予測されるため、摩擦が少なくなり、モチベーションと意欲の維持に役立ちます。

ナレッジ管理システムには多くの形式があります。ナレッジ管理システムの一般的な例としては、以下があります。

ドキュメント管理

ドキュメント管理は、企業の重要ドキュメントへの容易なアクセスを提供します。ドキュメント管理システムは、ファイルやハンドブックなどの一元的なリポジトリとして機能し、ファイルの発見と取得が可能な限り簡単になるように設計されています。ドキュメント管理は実質的にデジタルファイリングキャビネットであり、ストレージとアクセシビリティのソリューションを提供します。しかし、それ自体ではデータの自動的な取得や分析は行われません。

コンテンツ管理

コンテンツ管理システムは、ドキュメント管理の進化版です。重要なドキュメントの保存と取得に加えて、音声やビデオなど、その他の媒体も対象に含まれます。

データベース

データベースを使用することで、企業はデータの取得、保存、操作、分析の機会を得ます。データベースは通常、情報のアクセシビリティ向上のためにインデックス付けされます。多くの場合、データベースは保存されたデータを保護するために追加のセキュリティ対策が講じられた設計になっています。しかし、設計と実装のコストがかさむことがあり、使用と維持管理のために IT の豊富な経験が必要となる場合があります。

データウェアハウス

データウェアハウスは、組織自体を詳細に調査し、全社から重要なデータを発見して蓄積し、レポートや分析に活用できるようにします。これを効果的に行うためには、関連するすべてのビジネスシステムに完全に統合される必要があります。そのため、多くの他形式のナレッジ管理に比べて、メンテナンスの手間がかかります。

イントラネットオプション

検索可能なプラットフォーム上にプライベートコンピューターネットワークを構築し、アクセスしやすい情報のリソースを提供します。それにより、社内のコラボレーションとネットワーキングが強化されます。

ソーシャルネットワーク

これらのオプションは、Facebook などの成功しているソーシャルネットワーキングサイトの例に倣い、他者とつながり、情報の提供、グループへの参加、関心のある話題についてのディスカッションを行う機会をユーザーに提供します。

Wiki

オンライン形式のコラボレーションツールであり、オープンソースの百科事典である Wiki は、アクセス権限があれば実質的に誰でも、格納されているナレッジベース記事を編集、改善できます。Wiki はビジネスドキュメントのメンテナンスと製品カタログの整理に効果的です。しかし、精度の確保に関しては、難しい場合があります。

旧式の非効率的なツールでは最新のビジネス組織のニーズに迅速に応えることはできません。メール、スプレッドシート、ドキュメント、その他のさまざまな情報のフォーマットが、企業のインフラストラクチャに散在しているため、情報の取得はストレスに満ちた時間のかかるタスクとなります。ServiceNow は、強力な Case and Knowledge Management により、すべての関連情報とナレッジソースを集約します。

組織全体でドキュメントを標準化します。従業員エクスペリエンスを向上し、網羅的なサービスカタログによりサービスデリバリーを加速します。高度な自動ワークフローと AI が支える予測的インテリジェンスを組み込み、関連コンテンツを事前にフィルタリングし、適切な人が適切な情報を適切なタイミングで得られるようにします。ServiceNow Case and Knowledge Management には、組織のナレッジを管理するために必要なすべてのものが揃っており、従業員はエクスペリエンスを享受できるとともに、専門知識と会社への理解を深めることができます。ServiceNow では、関連性が高く、正確で一貫性のある情報が、ワンクリックで手に入ります。

ServiceNow HR Service Delivery の詳細のご紹介

ServiceNow がどのようにお客様のお役に立てるかをお確かめください。