顧客ロイヤリティとは?

顧客ロイヤリティとは、リピート客を定義し、ブランドアンバサダーを作り出すものです。

顧客ロイヤリティとは、セールスファネルの最後まで到達した顧客を再び呼び戻す力です。これは、顧客に常にポジティブな体験と満足を提供することで得られるものであり、結果として収益とリピート客の増加につながります。

新規リードを見つけて育てるためのコストが、既存の顧客を積極的に維持するためのコストよりもはるかに高いことは周知の事実です。しかしそれ以上に、ロイヤリティのある顧客は、自分が信頼を置くブランドをさらに発展させてくれます。ロイヤリティのある顧客は、ブランドを友人や仲間に勧め、新しい製品やサービスに興味を持ち、誠実で実用的なフィードバックを提供してくれます。ロイヤリティのある顧客がその企業に純粋に好感を持った時、彼らはその企業とそのブランドが成功するのを見るために投資してくれるのです。

顧客ロイヤリティの重要性を十分に理解していただくために、「顧客生涯価値」について説明します。

39% の顧客は、あちこち探し回ることを望んでいない

Customer Communications Group の調査によると、ロイヤリティの高い顧客は、競合他社をあちこち見て回るよりも、自分のニーズに合った企業との取引を続けたいと考えていることがわかりました。

顧客生涯価値とは?

顧客生涯価値 (CLTV または CLV または LTV とも呼ばれる) とは、ある特定の顧客について、新規顧客になってから最後の購入まで、自社との関係全体を通じて、自社ブランドにどれだけの収益をもたらすかを測定するものです。

顧客生涯価値は、個々の顧客のビジネス価値を定量化するための効果的な方法です。

単純な顧客生涯価値の計算式

平均注文総額 x 1 年間の平均購入回数 x 平均継続年数 = 生涯価値

当然ながら、顧客は他の企業や競合他社でもお金を使っているでしょう。自社顧客の顧客ロイヤリティの高さを知るためには、シェアオブウォレットを追跡することが重要です。

シェアオブウォレットとは、顧客が業界内のすべての製品やサービスに費やす金額の合計を見て、そのうちどれだけを自社の製品やサービスに費やしているかを特定するものです。

シェアオブウォレットは、ブランドの嗜好性を示す最も信頼性の高い指標の一つです。単に売上高だけではなく、顧客ロイヤリティの観点からも、競合他社との比較を示してくれます。

顧客ロイヤリティについては、指標や計算式で語られることが多いですが、実際には、特定ブランドに対する顧客のロイヤリティの高さに影響を与える要因は無数にあります。これらの要因の多くは、業界を問わず比較的一貫しています。「価値」「利便性」「サービス」は、いずれもブランドロイヤリティを決定する上で不可欠な要素です。しかし、顧客ロイヤリティは、「業界」や「チャネル」によっても影響を受ける場合があります。

コミュニケーションチャネルとサポートチャネル

オンラインで買い物をする顧客は、対面での買い物を好む顧客よりも全体的にロイヤリティが高い可能性があり、そのロイヤリティは、セルフサービスやその他のサポートチャネルの増加に結び付いている可能性があります。

多くの顧客にとって、好みのチャネルでつながることができるのは、ポジティブなカスタマーエクスペリエンスの大きな要因となっています。実店舗の場合、顧客は店員と話すか、場合によってはサポート窓口に電話するしかなく、問い合わせやサポートの選択肢が限られがちです。一方、オンラインビジネスでは、店舗の営業時間に縛られることなく、さまざまなサービスやサポートを受けることができます。

Google のレポートによると、オンライン食料品購入者の 75% が、オンライン食料品サービスを最初に試した小売店で今も買い物をしています。

商品とサービスの種類

販売されている商品やサービスの種類も重要な役割を果たします。どの商品も同じサービスを提供している業界では、コストとサービスが唯一の差別化要素となることがよくあります。例えば、顧客が複数のインターネットサービスプロバイダーを選択できる地域では、顧客は最もハードルの数が少なく、総合的な価格が最も安いプロバイダーを選ぶでしょう。そして、他のプロバイダーがより良い割引やサービスを提供するようになれば、顧客はロイヤリティをあまり気にせずに新しいサービスに乗り換える可能性が高くなります。

一方、モバイル機器のサービスプロバイダーなど、差別化されたカスタマーエクスペリエンスを提供することに重きを置いている業界では、顧客ロイヤリティ率の影響が大きくなります。

購入頻度

顧客が定期的に購入する製品やサービスを提供する業界では、顧客がたまにしか購入しない業界に比べ、顧客ロイヤリティが高まる可能性が高くなります。

例えば、レストランや食料品店を考えてみましょう。顧客は、食品やその他の消耗品を毎週 (あるいは毎日) 購入することで、人間関係を構築し、ブランド認知度を高めます。その結果、顧客が同じ店に戻ってくる可能性が高くなります。逆に、航空会社の場合は、特に定期的に飛行機を利用しない、最もお得なプランだけを求める顧客の間では、顧客ロイヤリティが低下する可能性があります。

業界や提供している製品とサービスの種類によって、顧客ロイヤリティが決まることもありますが、それだけではありません。顧客ロイヤリティの低い業界でも、顧客ロイヤリティ戦略を実施することで、改善することができます。

先に述べたように、顧客ロイヤリティの中心となるのは、価値、利便性、サービスの 3 つです。つまり、顧客ロイヤリティ率を向上させるには、この 3 つのうちどれか 1 つでも改善することです。ここでは、顧客ロイヤリティを向上させるためのいくつかの戦略をご紹介します。

カスタマーサービスの向上

企業が提供するカスタマーサービスは、ビジネスの成否を左右するものであり、特に顧客ロイヤリティに関しては重要です。顧客の体験は、ポジティブなものであれネガティブなものであれ、企業のブランドを顧客がどのように捉えるかを形成し、将来的にその企業から購入したいと思うかどうかを決定付けます。カスタマーサービスを向上させるための戦略は無数にありますが、そのほとんどは、顧客の声にどれだけ耳を傾けるか、そしてその情報をどのようにカスタマーサービスの向上に役立てるかにかかっています。

優れたカスタマーサービスを提供することは、一度限りのものではなく、ビジネスのほぼすべての側面に関わる継続的な責任です。つまり、組織体制を変更する際には、その変更がカスタマーエクスペリエンスにどのような影響を与えるかを常に念頭に置く必要があります。製品やサービスを利用している顧客からのフィードバックを収集し、根本的な原因を解決するために、組織内の適切なチームや部署に情報を提供します。カスタマーサービスの管理についての詳細は、こちらを覧ください。

顧客のニーズを予測し、それに応える

顧客のニーズに応えることは、ブランドロイヤリティを向上させる確実な方法です。しかし、ニーズが発生したときにそれに対応するだけでは、残念ながら常に一歩遅れてしまいます。顧客のニーズを予測することは、自社の製品やサービスで解決したい問題や、解決すべきその問題を抱えた顧客を基にした、製品設計プロセスの不可欠な一部であるべきです。

カスタマーエクスペリエンスの多くの側面と同様に、顧客ニーズの予測は、顧客基盤に耳を傾け、分析する能力に大きく依存しています。これは、ソーシャルメディア上で顧客とコミュニケーションをとったり、アンケートに答えてもらったりするような単純なものから、検索エンジンを使った詳細なキーワード調査や、トレンドを特定するための予測分析の実施といった複雑なものまであります。

顧客のニーズに応えるための例として、デジタルサービスに短時間の障害が発生した場合を考えてみましょう。顧客は一時的なサービス停止に気づかないかもしれませんが、影響を受けた可能性のある顧客に連絡を取り、特別割引や無料クレジットなどの補償を提供することで、問題に積極的に対処することができます。サービスの中断を積極的に監視し、認識することで、カスタマーエクスペリエンスに対する献身を示すことができ、カスタマーロイヤリティの向上につながります。

体験をパーソナライズする

人間は社会的な動物であり、顧客は親近感のあるブランドと取引を行う可能性が非常に高いと言えます。このようなつながりを促進するために、企業はカスタマーエクスペリエンスを個々のレベルでパーソナライズする必要があります。これは、詳細な顧客プロファイルを作成し、好みやデモグラフィックデータに基づいて顧客をセグメント化するだけでなく、過去の顧客とのやりとりをすべて記録し、活用することを意味します。

顧客の名前で呼びかけ、過去の経験や使用している製品やサービスについて直接話すことができれば、顧客の成功のために努力していることを示すことができます。

あらゆる場面で利便性を提供する

顧客は単なるソリューションではなく、手間のかからないソリューションを求めています。利便性は、カスタマーエクスペリエンスでの摩擦を減らし、より合理的で不安のないインタラクションを可能にします。

利便性を高めるためには、顧客の視点に立ってカスタマージャーニーを見直す必要があります。サインアップのプロセスは不必要に複雑ではありませんか?チェックアウト時はどうでしょうか?サポートの選択肢は複数のチャネルで明確に提供されているでしょうか?それとも、1 つまたは 2 つの特定のチャネルのみを使用することを強制していますか?プロセスが遅くなったり、顧客が混乱したりするような部分には注意が必要です。

残念なことに、サポートエージェント自身がプロセス内の 1 つのステップであるという単純な理由で、迅速な解決の妨げになっている場合もあります。ServiceNow®️ Service Catalog は、エージェントを介さずに自動化できる一般的なサポートリクエストを一元管理するソリューションを提供します。これらのリクエストには、パスワードのリセットからクレジットカードの紛失報告まで、あらゆるものが含まれています。サービスやサポートのリクエストを合理化することで、解決までの時間を短縮し、全体的なカスタマーエクスペリエンスを向上させることができます。

クラス最高のサービスを提供する

言うのは簡単ですが、実現するのは非常に困難です。顧客ロイヤリティを高めるには、競合他社よりも優れていることが重要です。主要な競合他社を調べてみてください。さらに重要なのは、その顧客を観察することです。

レビューを読んで、競合他社が優れたカスタマーサービスの提供に成功しているところと、失敗しているところを見極めましょう。そして、競合他社がうまくいっているところはそれに合わせ、改善できるところはそれを上回るようにしましょう。

フィードバックをカスタマーエクスペリエンスの柱にする

顧客のロイヤリティを高めるためには、フィードバックが不可欠です。顧客が提案、質問、コメント、懸念事項などを簡単に伝えられるようにし、また、顧客に躊躇せずに連絡を取るようにします。

フィードバックを求める際には、どのような回答を求めているのかを具体的に示し、必要な解決策を提示してフォローアップを行い、率直な批評に対する感謝の言葉を忘れないようにしましょう。

顧客へのリワード

ロイヤリティプログラムは、企業のブランドを支持してくれた顧客に「ありがとう」を伝える素晴らしい方法です。また、ブランドを決めかねている顧客に、ブランドを支持してもらうための素晴らしい方法でもあります。割引、特別待遇、賞品などで顧客に報いることで、顧客が何度も貴社との取引を継続してくれるようになります。

従業員を大切にする

顧客との関係は、顧客とブランドの 2 者間に存在すると考えがちです。しかし、実際には、顧客との関係には、他の多くの個人、つまり、顧客と接する従業員一人ひとりが含まれています。

顧客から見れば、従業員はブランドを体現している存在です。従業員が自社に不満を持っていれば、それは彼らの対応に表れ、顧客も満足しないでしょう。また、効率的なサービスを提供するためには、適切なツール、トレーニング、リソースが必要です。これには、正しい情報に画面上で簡単にアクセスできるようにすることや、顧客との対話中に解決策を提案するプログラムを組み込むことまで、あらゆることが含まれます。従業員を大切にし、優れた行動に報い、必要な資産を提供することで、従業員は顧客により良い体験を提供することができるようになります。

顧客をコミュニティに参加させる

企業側が顧客にどれだけ公平に対応したとしても、顧客は常に自分と同じ立場の人の方を信頼するものです。この普遍的な真実のマイナス面は、顧客への対応で犯したミスが、事実であっても顧客の認識によるものであっても、フォーラムやソーシャルメディア上で野火のように広がり、他の顧客との関係に悪影響を及ぼす可能性があるということです。しかし、このようなコミュニティへの欲求をうまく利用することができるのです。

顧客のセルフサービスポータルにコミュニティフォーラムを組み込むことで、顧客同士でブランドの体験を共有しあうように促すことができます。ポジティブな体験は、より多くの顧客からの信頼を高め、ネガティブな体験であっても、手に負えなくなる前に事態を収拾する機会となります。

ServiceNow は、さまざまな企業での優れた顧客ロイヤリティプログラムの作成に役立っています。

7-Eleven 社

7-Eleven 社は、ServiceNow Customer Service Management を採り入れることで、7-Help カスタマーヘルプデスクを構築しました。7-Help は、人事、給与、マーチャンダイジング、IT、施設管理のヘルプデスクを含む 20 の異なるヘルプデスクを統合し、ユーザーが問題を報告するための単一のプラットフォームを提供しています。その結果、解決率は 205% 上昇し、応答時間は 75%、件数は 93% 低減されました。

事例を読む

Capita Software 社

Capita Software 社では、26 の独立したサービスデスクと、7 つの独立したビジネスユニットにサービスを提供する 23 種類のチケットツールを含む、複雑すぎるカスタマーサポートシステムの問題に直面していました。ServiceNow は、企業全体で、シンプルで標準化されたサービスデスクを構築するための適切な機能を提供できる、高い効果をもたらす熱心なパートナーであること実証しました。その結果、Capita 社は顧客ロイヤルティと満足度を示す信頼性の高い指標であるネットプロモータースコアを、50 ポイント上昇させました。

ケーススタディを読む

多くのものが顧客ロイヤリティによる影響を受けることを考慮して、それを促進するためにさまざまな戦略が考案されているため、ロイヤリティキャンペーンの効果を測定したいと考えるのは当然のことでしょう。ここでは、顧客ロイヤリティを測定するための最も効果的な指標について簡単に説明します。

ネットプロモータースコア

ネットプロモータースコア (NPS) とは、ある企業の顧客がその企業の製品やサービスを他の人に勧めたいと思っているかどうかを、-100 から 100 までの指数で表したものです。NPS は比較的わかりやすく使いやすい指標であり、顧客ロイヤリティの全体像を明確に示すことができます。

ネガティブチャーン

ネガティブチャーンとは、既存顧客からの総収益が、ダウングレードやキャンセルによって失われた収益よりも多い状況を指します。ネガティブチャーンは、既存顧客とのビジネスが円滑に進んでおり、既存顧客の消費による収益が、失うかもしれない顧客を補うのに十分な金額であることを示しています。

顧客維持率

顧客維持率は、所定の期間を通じて継続的に取引をしている顧客数を測定するものです。顧客維持率は、顧客生涯価値を決定する上で不可欠な要素です。

リピート購入者

リピート購入者は、顧客維持率と密接な関係があります。新規の顧客とリピーターの数を比較することで、顧客維持率がどのように向上しているか、または低下しているかを把握することができます。

複数の商品を購入している顧客

リピート購入者が同じ商品を定期的に購入しているということは、その商品自体に信頼と愛着があるということです。また、リピート購入者が同じ企業の他の商品を購入するようになった場合、それはその企業のブランドに信頼を置き愛着をもっていると捉えることができます。このような顧客は、その企業への信頼を示し、企業が提供する体験に満足していることを示しています。

顧客ロイヤリティ指数 (CLI)

顧客ロイヤリティ指数では、NPS、再購入、アップセルなどの複数の要素が考慮されており、顧客に焦点を合わせたアンケートと組み合わされています。顧客が、自社のビジネスを他の人に勧める可能性、自社のブランドの製品をもっと試してみる可能性、将来再び取引する可能性に基づいて、ビジネスを「スコアリング」します。

顧客のブランドエンゲージメント

顧客はどのくらいの頻度で、ソーシャルメディア上でブランドに関わり、レビューを残したり、単に Web サイトを訪れたりしていますか?利用可能なすべてのチャネルで顧客エンゲージメントを追跡することで、顧客ロイヤリティのより明確な全体像を把握することができます。

顧客ロイヤリティは、ビジネスを成功に導く原動力です。とはいえ、ブランドへの真のロイヤリティを高めるには、単にベストの価格を提供したり、楽しい特典を用意したりするだけでは不十分です。顧客ロイヤリティの取り組みは一般的に非常に長期的なものであり、信頼性の高い分析、綿密な戦略、ビジネスのあらゆる側面との明確な連携が必要です。そして、おそらくさらに重要なことは、カスタマージャーニーを常に改善して、潜在的な問題が発生した場合にはそれを迅速に特定して解決し、後に現れる顧客にもより良い体験をしてもらうことです。

これらの要素が整っていれば、顧客ロイヤリティは、より良いフィードバック、収益の向上、リピートビジネスの増加、そして何よりも、企業のメッセージを他の人にも伝えようとする熱狂的なブランドアンバサダーにつながります。

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