CRM とは?

CRM は、売り上げをもたらす効果的なツールですが、真の顧客サービスには顧客中心のアプローチが要求されます。

カスタマーリレーションシップマネジメント (CRM) は、関係する顧客情報をリアルタイムで整理、維持、取得するソフトウェアです。 CRM により、マーケティング担当者と営業のプロフェッショナルは、個々の顧客の総合的な最新情報を確認することができます。 ただし、CRM は主に売り上げをもたらすことに特化しているため、企業が顧客に対して負う、より優れたサービスを提供するという責任を軽視してしまうことがあります。 特に CRM のみに依存する企業では、顧客にサービスを提供する重要な機会を逃してしまう可能性があります。

ここでは、CRM とは何か、何ができるのか、そして最も重要な点として、どのようにして企業が前進し、真に卓越したカスタマーエクスペリエンスを提供できるのかについて説明します。

CRM:クラウド vs. オンプレミス vs. ハイブリッド

企業が CRM に興味を示した場合、一般的にクラウドベース、オンプレミス、ハイブリッドの 3 つの展開オプションがあります。 クラウド CRM が世界的に最も人気の選択であるのは間違いありませんが、オンプレミスやハイブリッドのソリューションにもそれぞれ固有のメリットがあります。

クラウド CRM
現在では、多くの Software-as-a-Service (SaaS) テクノロジーはクラウドでのみ動作します。 これは、プログラムや関連データがオンサイトのハードウェア (企業のデータセンター内のサーバーなど) に保存されるのではなく、ソフトウェアや情報が第三者のオフサイトサーバーに存在することを意味します。 企業はクラウドサービスを使用して、インターネット経由でデータにアクセスします。

クラウド CRM では、オンプレミス型の展開に伴う追加コストや継続的なメンテナンスを必要とせずに、顧客関連のセールスやマーケティング活動を管理することができます。 さらにユーザーは、安全なインターネット接続がある限り、世界のどこにいてもクラウドベースの CRM と必要なデータにアクセスできます。 つまり、地理的な領域外にあるオフサイトのソリューションは、火災、洪水、地震などの局地的な災害やオフィスにおける非常事態が発生しても影響を受けません。

オンプレミス CRM
クラウドは CRM 展開に関して明確なメリットを多数提供しますが、オンプレミスのアプローチを好む組織も存在します。 オンプレミス CRM は、名前が示す通り、企業のオンサイトのコンピューターやサーバー内にすべての関連プログラムやデータを維持します。 CRM の展開と保守もその企業が行います。

オンプレミス CRM は、コストや労力の面で企業側の負担が大きくなるという意見もあります。 ただし、適切なリソースと IT の経験を持つ組織の場合、オンプレミスのソリューションにより機密データをより確実に管理できます。

ハイブリッド CRM
ハイブリッド CRM は、クラウドベースとオンプレミスの混合型 CRM であり、組織はこの 2 つのオプションを切り替えて利用できます。 大部分のデータとプログラムをクラウド上に維持し、一方で重要な情報はオンサイトに残すことができます。 データの取り扱いと保管について厳しい規制上の要件が課せられる企業の場合、ハイブリッドクラウドにより、クラウドのオンラインインフラストラクチャを利用しながら、規制のコンプライアンスを達成することができます。  

オープンソース vs. 専用 CRM

第三者の CRM を選択する場合、組織にはオープンソース CRM か専用 CRM の 2 つの選択肢があります。

オープンソース CRM
オープンソース CRM は、CRM のソースコードをユーザーが利用できるようにすることで、組織に優れた柔軟性と適応性をもたらします。 オープンソース CRM のコストは、一般的に専用 CRM よりも低くなります。また、企業は CRM ベンダーの関与や制約なしで運用することができます。 一方、オープンソース CRM にはオフィシャルなサポートがほとんどまたは一切なく、一般的に、すぐに使える機能はごく基本的なものに限られます。

専用 CRM
専用 CRM のコストは、通常オープンソース CRM よりも高くなります。またユーザーは、ベンダーのサポートなしでは専用 CRM の変更やデバッグを行うことができません。 同様に、ベンダーが固定されるため、ある専用製品から他の製品に移行することが困難になり、またコストも高額になります。 ただし、専用 CRM の提供するセキュリティは一般的に高品質で、すぐに使える機能も、オープンソース CRM より広範囲にわたります。

CRM の本質は、まず組織のためのツールだということです。 CRM により、企業がリードや機会などの顧客とのやり取りを追跡および記録できるようになります。 CRM は、主に営業とマーケティングに用いられます。 多くの企業では、カスタマーサービスも CRM に依存していますが、これは潜在的な問題を生む可能性があります。

CRM を使うのは誰か?

CRM は、顧客データと顧客関連アクティビティの単一リポジトリとして機能しますが、実際には選ばれた少数の部門のみが使用するように設計されています。

営業とマーケティングの自動化
CRM を営業とマーケティングに使用することで、企業は両方の機能を単一のカスタマービューで利用できます。 通常、CRM ダッシュボードにより、各顧客個人の独自のページが提供され、顧客と企業の関係に関する詳細情報を確認できます。 この詳細情報には、顧客の購入履歴、直前のマーケティングの取り組み、クライアントのデータなど、関連する情報が含まれています。

カスタマーサービス
営業が行われると、カスタマーサービスエージェントが顧客またはアカウントの情報を利用できるようになり、顧客へのより良いサービスの提供が可能になります。 難しいのは、カスタマーサービス以外の専門知識が要求される場合です。 顧客やケースの情報をサポートエージェント以外の人員と共有し、プロセスでシームレスなカスタマーサービスエクスペリエンスを推進するには、Customer Service Management (CSM) のような製品が必要とされます。

CRM は、営業とマーケティングを管理するための効果的なソリューションかもしれません。 困難な状況では、エージェントがより良いカスタマーサービスを提供するのに役立つこともあります。 ただし、多くの企業が誤解しがちなのですが、CRM は完全なカスタマーサービスプラットフォームではありません。

CRM は、事後対応的に顧客とエンゲージするようデザインされています。 CRM では、ケースを追跡し、関連する顧客情報を営業担当やマーケティング担当者に提供します。 また、マーケティング戦術の有効性に関する実用的な分析と、将来的に発生しうる機会へのインサイトを提供します。 従来の CRM では、組織内の他の部門とつながり、完全なエンドツーエンドのソリューションを提供することができません。 また、解決すべき顧客の問題の優先順位付けもできません。 このような問題への解答として、Customer Service Management に切り替えるビジネスが増加しています。

CSM とは何ですか?

Customer Service Management では、CRM で取り残した箇所を拾い上げ、強力な CRM の機能を活用および補強して、顧客との関係を組織全体で真に統一された形で提示します。 Customer Service Management は、顧客のエンゲージメントを、カスタマーオペレーションおよびサービスデリバリーと統合します。 CRM が営業とマーケティングを統合し、顧客のデータとやり取りの追跡を簡単にするのに対し、Customer Service Management は、関連するすべてのチームを統合して、カスタマーサービスにより問題を迅速に特定し、外部の部門と協力して、効果的な解決策を提供できるようにします。

簡単に言うと、Customer Service Management は、企業が顧客の問題に気づきやすいようにする役割を果たします。 これは組織全体での相乗効果を改善し、顧客全体の満足度も向上させます。

主要な CRM ソリューションは、効果的なマーケティングや営業のサポートを提供しますが、カスタマーエクスペリエンス間に格差を生じさせ、重要なミドルオフィスやバックオフィスの簡便化や解決を置き去りにしてしまう可能性があります。 CRM と CSM の機能を比較する場合、CRM の弱点はどこなのか検討することが重要です。 関連するすべてのケースは、最初のやり取りで効果的に解決されたでしょうか。そうでない場合は、そのケースで何が起こったのでしょうか。 人事部、法務部、IT、運用チームは、同じリクエストに、同じタイミングで、同じプラットフォーム上で協力できていたでしょうか。

これらの問いに満足できる回答が得られない場合、Customer Service Management がソリューションを提供します。 CSM は、ケースマネジメントと自動化されたワークフローを、サービス管理や運用テクノロジーと組み合わせることで CRM の不足分を埋め、組織が複数の部門間で協力し、顧客の問題を特定、追跡、解決できるようにします。

ServiceNow と従来の CRM の相違点の表

ServiceNow Customer Service Management は、フロントオフィス、ミドルオフィス、バックオフィスを 1 つにまとめ、顧客の問題を積極的に解決します。 同時に、企業はデジタルワークフローを取り入れることにより、一般的な要求を効果的に自動化できます。 こうすることで、顧客の問題を迅速に解決しつつ、カスタマーサービスやその他の部門が、より労力を要するプロジェクトに集中できるようにします。

企業は、CRM と CSM の比較において、二者択一のアプローチを取る必要はありません。ServiceNow CSM なら、既存の CRM ソリューションを補強することができます。 サービス認識型機能と、ServiceNow の業界をリードする Service Catalog (一般的な顧客の要求に対する解決の作業を自動化する、セルフサービスの手段) により、CRM 機能を拡張して完成形のカスタマーエクスペリエンスを提供することができます。 ServiceNow Customer Service Management は、既存の CRM プラットフォームの大部分を簡単に統合できるようデザインされているからです。

最も基本的なレベルで CSM は、CRM の不足している部分を埋め、カスタマーリレーションシップマネジメントを、実際に顧客に焦点を当てたソリューションにします。 CSM を既存の CRM 製品と統合することで、以下の 4 つの主要なメリットを得られます。

ビジネス成果を実現する

CSM は、従来の CRM に合わせて調整されますが、特にサービスの側面が重要です。 また、顧客の 86% が、サービスの改善にお金を払ってもいいと思っているため、この顧客中心のアプローチにより、企業はビジネスの収益目標をより迅速に達成できるようになります。

従業員と顧客のエクスペリエンスを改善する

顧客の満足度は成長につながります。また、従業員の満足度は、コストの削減と生産性向上の要因となります。 CSM は、組織内外のエクスペリエンス改善に役立ちます。従業員は、ワークフローの自動化と部門間の調整の改善を享受し、顧客はパーソナライズされ、配慮の行き届いたサポートエクスペリエンスで、より迅速に解決策を得ることができます。

イノベーションを促す

従業員が、繰り返しタスクに時間とエネルギーを投入する必要がなくなれば、イノベーションに力を注ぐことができます。 CSM が細部を処理することで、企業は創造的かつ戦略的に業務を進められるようになります。

将来に備える

CSM の主要素は、そのアジリティです。 業界の状況の変化に合わせて、CSM は人員やビジネスが適応するのを支援します。 CSM は、ビジネスの将来性を保証するのに役立ちます。

CRM は、顧客とつながるための重要なテクノロジーで、長く続く顧客との関係を構築する方法を改善および簡素化することができます。 ただし、CRM は、カスタマーサービスの最終的な解答ではありません。 ServiceNow Customer Service Management は、さらに包括的なソリューションを提供します。

ServiceNow CSM をご覧いただき、御社なら顧客との関係をどこまで深めることができそうか、検討してみてください。

カスタマーサービスフローの作成

企業の潜在力をフルに引き出すのに役立つ、結果重視のソリューション。